想 い 出 の ぬ い ぐ る み
僕は 深い眠りについている。
ぬいぐるみという僕の運命。
僕にだって 輝いていた時代があった
どこに行くのも女の子の側にいた。
誰よりも君のことを知っているのは、自分だと思っていた。
だけど、 時は すぎてゆく。
僕がいなくても いい時代に。
覚えているのは きっと 僕だけだろう。
君とすごした 楽しかった時間を。
君は僕を忘れてしまったの?
こんな思いするなら あんな楽しい時間なければ よかったのに。
そんな時、僕に光が差し込んだ。
まさか、こんなことが信じられるか?
僕の目の前に あの時と同じ女の子が
いた。
僕は 女の子に抱えられた瞬間 涙を流した。
「あー。目がとれちゃった・・・・」
「もう何年も箱の中だったからね。」
「おかあさん。これなおる?」
「大丈夫よ。こっちにおいで 」
僕の涙は きっと 止まることを しらない。
「ねぇ?これ すごく汚れてるねー」
「そうね。でもね。これはね・・・・・」
「 お か あ さ ん の 宝 物 な の よ 」

おわり
執筆:らいゆう 公開:2008年2月20日

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あとがき
心配しなくても、君を覚えてくれている
想っている子が 必ずいる
という短い物語。
お粗末さまでした。
執筆者:らいゆう 本家サイト
